会社概要 | 世界大手国際送金サービス企業 |
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利用者数 | 1億5000万人以上 |
年間送金件数 | 2億件以上 |
サービス提供国・地域 | 200以上 |
従業員 | 12,000人 |
事業内容 | 国際送金 (個人ならび企業)、為替送金、スマートフォン送金、請求書支払い受付など |
100年以上の歴史を持つ導入企業は、世界大手の国際送金サービス提供企業として、日本を含む200以上の国や地域、1億5000万人以上の利用者、そして2億件を超える送金件数を誇ります。導入企業が提供する国際送金サービスは、多くの個人や企業にとって欠かせない金融インフラとなっています。送金や受け取り方法は、国や地域ごとの規制により異なりますが、世界中に50万店以上ある取扱店、銀行口座、スマートフォンからの送金ならび受け取りが可能となっています。
銀行口座からの国際送金は、手続きが煩雑であり、送金手数料も高額となる場合があります。また、海外への銀行送金は、マネーロンダリング対策のため送金から受け取りまで数週間かかる場合もあります。導入企業は個人や企業の、「手軽に送金したい」「身近に時間で着金させたい」「銀行口座を持つことが一般的でない地域に送金したい」といったニーズを満たしています。
導入企業は「窓口からの国際送金サービス」という業務の性質上、多額の現金を取り扱います。窓口で受け取った現金は、偽札でないことを確認したうえで送金手続きを行いますが、ここで2つの課題がありました。
今回ジェットチェッカーを導入したのは、導入企業のヨーロッパ主要国にある支社です。ユーロは、アメリカドルや中国元と並んで主要通貨の地位を得ており、国内外の多くの決済で利用されます。これはすなわち、偽札のターゲットになりやすい通貨であることを意味します。
導入企業は、偽札を確実に判別するため「ヨーロッパ中央銀行(ECB)認証を取得した紙幣計数機」の導入検討を行いました。EU圏では、金融機関が導入する紙幣計数機は全て、ECB認証を取得したものでなければならないためです。
ちなみに、ユーロ圏では2002年から発行された「シリーズ1紙幣」が、2013年から発行された「シリーズ2紙幣」に切り替わっている最中であるため、シリーズ1紙幣とシリーズ2紙幣の両方を正しく判別し、かつ両方の真贋判定を行う必要がありました。
国際送金の窓口受付は、一般の小売店とは比較にならないほど、一度に大量の紙幣を受け取ります。偽札判定を正確に行いつつ、お客様をお待たせしないためには、迅速に紙幣計数が行える紙幣計数機が必要でした。
また、店舗はいずれもコンパクトであるため、大きな紙幣計数機を置くスペースはありません。省スペースかつ高速処理を実現するという必要もありました。
導入企業の直営店舗では、入金額ならび出金額が全てコンピュータで記録されています。しかし、手作業で紙幣を扱った際にミスがなかったかを確認するため、毎日の業務終了後にコンピュータが表示する金額と、レジに実際に入っている現金に差がないかを確認しています。いわゆる「レジ締め処理」です。
以前はこれを手作業で行っていたため、レジ締め作業に時間と労力がかかっていました。導入した支社は、EU圏でも人件費が高い国であるため、業務を効率化できないと無駄な人件費を支払わねばならないため、レジ締め業務効率化も必要となりました。
導入企業は、国際送金を受け付ける店舗として「自社の直営店舗」と「提携企業の取扱店舗」の両方を展開しています。今回は自社の直営店舗を対象に、ECB認証取得済の紙幣計数機であるジェットチェッカーが100台以上導入されました。
直営店舗では主に、「国際送金の受付」ならび「送金された現金の支払い」を行っています。店舗にて国際送金の受付の場合は、ジェットチェッカーを利用して、お客様から手渡された紙幣の「偽札判定」ならび「紙幣計数」を行っています。ジェットチェッカーでの紙幣計数が正しく完了した時点で、紙幣を受け取り送金手続きを開始します。逆に、ジェットチェッカーでエラーと判断された通貨の場合は、お客様に返却して別な紙幣を渡して頂くようにします。
送金された現金の支払いの場合ですが、この場合は銀行から出金された紙幣や、既にジェットチェッカーで計数処理を行った紙幣であるため、偽札が混入していることはありません。現金の支払いは数十万円相当と多額になることもあるため、ジェットチェッカーを利用してお客様の前で紙幣を計数を行っています。
各直営店舗に配備されたジェットチェッカーにより、偽札の受け取りがなくなっただけでなく、以前のような紙幣の計数ミスによる損失がなくなりました。また、お客様に現金をお支払いするタイミングで、お支払い紙幣をジェットチェッカーで計数するため、お客様の安心感にもつながっています。
また、毎日のレジ締め作業も、ジェットチェッカーを利用すると「複数の金種を一度に計数」「複数の金種を仕分けながら計数」「10枚ごと、100枚ごとといったバッチ処理」といったモードが利用できるため、計数処理ならび計数後の処理時間の大幅短縮が可能となりました。